安くて耐久性の高いアルマイト加工のアルミ鍋を使った失敗しない調理法
アルミニウムは軽い金属です。
ですので、ステンレスや鉄や銅やホーローで作られた鍋やフライパンと比べると、毎日の料理が楽になります。
現在発売されているアルミ鍋やアルミ製のヤカンの多くは、ピカピカのツルツルになっています。
アルミのピカピカ・ツルツルは、大半が皮膜によるものです。
アルミにこのようなピカピカ・ツルツルの皮膜をつけることを、『 アルマイト加工 』といいます。
アルマイト(英: alumite or anodize、almite[1])は、アルミニウム表面に陽極酸化皮膜を作る処理である。人工的にアルミニウム表面に分厚い酸化アルミニウム被膜を作る事によって、アルミニウムの耐食性、耐摩耗性の向上、および、装飾その他の機能の付加を目的として行なわれる。
アルマイト - wikipedia より
昔懐かしの金ピカのヤカン。
これなんかもアルマイト加工です。
アルミの軽さ + 金ピカに輝く美しさ + 汚れの落ちやすさ + 耐久性 これらの全てを兼ね備えた優れたヤカンです。
アルマイト加工の鍋やヤカンのメリット
被膜による耐久性が高い
アルマイト加工の被膜は非常に剥がれにくいため、アルマイト加工の鍋やヤカンの耐久度は高いです。
フッ素加工された鍋よりも、遥かに耐久度が高いです。
確かに、金属ヘラや金属製のお玉を使うと傷つきやすいですが、それらをシリコン製のものに変更すれば、基本的には傷は付きません。
(傷がつきやすいため、金属粉入りのスポンジもNGです)
金ピカのヤカンが学校で利用されることが多いのは、非常に丈夫なため、多少乱暴に扱ってもOKで、耐久性が高いからです。
軽い
アルミニウムは軽いので、とにかく調理や洗うのが楽で良いです。
重い鍋やフライパンは、毎日の料理が憂鬱になるので、個人的にはあまり好きではありません。(;´_`;)
洗いやすい
軽いので洗いやすいです。
ただし、焦げは取れにくいです。
肉などを炒めると鍋底に焦げて張り付きますので、洗う時は重曹の粉が必要になります。
(重曹パウダーを鍋底にふりかけ、普通のスポンジで軽くこすり洗いすると、鍋底の汚れはすぐに落ちます)
高寿命
アルマイト加工の鍋やヤカンは寿命が長いです。
しかも、安いものが多いため、コストパフォーマンスは非常に良いです。
フッ素加工の鍋を1〜2年で買い替えていくよりも、かなり安くで済みます。
その代わり、購入時に鍋やヤカンのデザインには気をつけないと、なまじ壊れないだけに、全然買い替えの機会が訪れず、ダサくて不満な鍋やヤカンを、何年も、場合によっては十数年間も、延々と使い続けるはめになります。
安い
アルマイト加工は古い技術なので、とにかく安いものが多いです。
また、耐久度が高いものも多いので、長期的に見たコストパフォーマンスも非常に良いです。
節約生活中でも購入しやすいお鍋です。
アルマイト加工の鍋やヤカンのデメリット
焦げ付きやすい
とにかく焦げ付きやすいです。
肉類は弱火にしても焦げ付きます。
軽くて薄いのでコンロの熱があっという間に鍋に伝わるのですが、その代わりに加熱ムラや、熱くなり過ぎによる焦げ付きが起きやすいです。
ですので、カレーやシチューなど、肉や野菜を炒めてから煮込む料理には向いていません。
肉や野菜の焦げ付きが起きたら、アルミ鍋の使用後に、重曹の粉をつけて軽くこすれば、簡単に落とせます。
色素沈着する
色素沈着しやすいです。
色素沈着した場合は、塩素系漂白剤に浸け置きすればきれいになります。
(ニンジンのオレンジ色は塩素系漂白剤では落ちないので、サラダ油などの『 油脂 』で落とします)
アルマイト加工のアルミ鍋に向いている料理
炒め物や炒め処理の入らない料理
アルミニウムの最大の欠点は、加熱されすぎと加熱ムラです。
加熱ムラができることによって、熱いところはものすごく熱くなります。
そのため、アルマイト加工のアルミ鍋で炒めものをすると、肉などの食品が鍋に貼り付きやすくなります。
弱火でもかなり貼り付きやすいため、炒め物だけはフライパンで行い、煮るのはアルマイト加工されたアルミ鍋と言うのが無難だと思います。
ちなみに、アルミニウムを使った超軽量のフライパンもあります。
アルミニウムは加熱ムラが出やすく変形しやすく、特殊な加工が必要なので、鉄・ステンレスのフライパンと比較するとお値段は少し高めですが、非常に軽くて使いやすいです。
蒸し料理
アルミは熱の伝わり方(熱伝導率)が良いため、底に溜めたお湯があっという間に気化してくれます。
ですので、蒸し料理の時はアルミ鍋は向いていると思います。
ただし、アルミ鍋に食材がくっついたまま蒸してしまうと、アルミ鍋にその食材がくっついてしまうので、アルミ鍋に食材がくっつかないように気をつけます。
野菜・肉・卵を茹でる
アルミは熱の伝わり方(熱伝導率)が良いため、鍋に入れたお湯がすぐ温まります。
鍋自体を温めるための熱量が少なくて済むので、光熱費を抑えやすいです。
また、アルミ鍋は下茹で処理にも向いています。
お湯を張った鍋の中であれば食材も張り付きにくいです。
ただし、アルミのお鍋は、加熱したお湯が冷えるまでの時間も早いです。
そのため、加熱後に料理を長時間放置し、予熱で火を通す系の料理にはあまり向いていません。
(卵を予熱でゆで卵にする程度なら、アルミ鍋でもOKです)
アルマイト加工のアルミ鍋に向いていない料理
炒め処理の入る料理
上でも書いたように、炒め処理の入る料理には向いていません。
アルマイト加工されたアルミ鍋は、確かにツルツルスベスベしています。
でも、加熱ムラができてしまうため、鍋に肉などの食品が張り付きやすくなります。
弱火で加熱しても張り付きやすいため、基本、炒め処理の入る料理には使わないほうが無難です。
カレー・シチュー系の料理
シチュー・カレー系の料理は、最初に炒め処理が入ります。
ですので、加熱中に張り付きやすいアルマイト加工された鍋には向いていません。
また、ルーを投入後は中〜弱火で加熱し、強火にしないことが大切です。
強火にしてしまうと、鍋底にシチューやカレーが焦げ付いてしまうことがあります。
シチューやカレーにはアルマイト加工のアルミ鍋は使えないのか?
シチューやカレーでも、アルマイト加工のアルミ鍋で調理できます。
炒め処理の時に食材が張り付きますが、気にしなけばOKです。
また、ルーを投入後は中火から弱火で調理すればOKです。
洗う時、鍋底に貼り付いた食材を落とすのが大変になりますが、重曹の粉をつけて、金属粉の入っていないスポンジで軽くこすってやれば、鍋底の汚れはスルリと落ちます。
なので、使えないと言うわけではないです。
事実、私はカレーやシチューを作る時に、普通にアルマイト加工のアルミ鍋を使っています。
洗う時に、重曹の粉を使うのが少し手間なだけで、後は別に問題とかはありません。
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