【再生医療】 PRPについて 【血小板注入】
血小板には損傷した細胞を再生させる働きや、真皮線維芽細胞に司令を出し、コラーゲンやヒアルロン酸などを作らせる働きがあります。
それを利用してアンチエイジングや美肌に応用したのが『PRP(多血小板血漿)』のことです。
PRPを注入すれば、PRPに含まれている大量の血小板の働きで、ヒアルロン酸やコラーゲンがPRPを注入した場所に作られやすくなります。
ヒアルロン酸やコラーゲンがたくさん作られれば、その分お肌が若々しくなったり、老化によるタルミが改善しやすくなります。
原理
1.採血する
↓
2.採血した自分の血を特殊な遠心分離機にかける
↓
3.高濃度な自分の血小板ができあがる
↓
4.遠心分離機にかけて抽出した自分の血小板を気になる場所に注入する
↓
5.高濃度の血小板の作用により、肌質改善&たるみ改善 \(^o^)/
実際には上手く行かない場合
原理的には上記のような感じになるのですが、実際には色々と上手くいかない事が発生します。
例えば、以下のようなことです。
1.タルミが改善しなかった
PRP注入の効果がなかった。
(肌質は改善したものの、タルミは改善されない場合もある)
2.肌質が改善しなかった
小じわやシワが改善しなかった。
3.シコリができた
PRPを注入した場所にシコリができてしまった。
大きなしこりが出来てしまったり、シコリができた部位の皮膚が薄い場合は、シコリのせいで凸凹になってしまうこともある。
4.全く変化がなかった
何らかの原因で全く変わらなかった。
5.炎症を起こしたり壊疽してしまった
何らかの原因で壊疽してしまった。
6.PRPを注入した場所が膨れた
タルミが生じている場所にPRPを注入したら注入した場所が膨れてしまい、タルミが余計目立つようになった。
失敗の原因
失敗の原因には、はっきりしているものとそうでないものがあります。
はっきりしていないものには、幾つかの原因の中の何が原因か特定できないものと、未だに原因が解明されていないものの2つがあります。
タルミが改善しなかった・肌質が改善しなかった・全く変化がなかった
@ PRPの働きが悪かった
A 体質が合わなかった
B その他の原因
シコリができた・PRPを注入した場所が膨れた
同じ条件、同じ施術でも出来る人とできない人がいるため、原因がよくわからない。
炎症を起こしたり壊疽してしまった
@ 手術や薬剤が不衛生だった
A 患者さんが指示を守らなかった
B 体質的に壊疽を起こし易かった
C その他の原因
このように、何に原因があるのか今ひとつわからないこともありますので、このようなことになりたくない(リスクを抱えたくない)場合は、PRPはしない方が無難かと思います。
PRPの種類について
PRPの種類は、主に3つのものがあります。
PRP や W-PRPジータ を注入してしこりが出来てしまった時に後悔しそうな場合は、それらを注入するのはやめておいたほうが無難かと思います。
1. リジェンACR(PRP)
最も早く使われ始めたPRPです。
多血小板血漿で出来ており、白血球や細胞成長因子は含まれていません。
(殆ど効果がないという声もチラホラ)
2.セルリバイブ(W-RPR)
リジェンACRの多血小板血漿に白血球を加えたものです。
白血球も多血小板血漿と同様に、傷の再生作用がありますので、PRPに白血球を加えてより効果を高めたものがセルリバイブです。
3.セルリバイブ ジータ
多血小板血漿に白血球を加えたものがセルリバイブ ジータです。
細胞の成長因子が含まれているため、効果は出やすい反面、シコリなどが発生しやすいです。
PRPでシコリが出来てしまった場合
PRPでシコリが出来てしまった場合は、手術を行なって取り去ります。
このシコリ除去手術の後に、手術跡やシワやたるみなどが出来てしまうことがあります。
別の病院でシコリを取る場合は、別途手術料が必要となります。
PRPを注入してもらった病院では、無料でしこり除去してもらえないところが多いようです。
(術前カウンセリングで、PRPによるシコリ発生のリスクがしっかり説明されていた場合は特に、無料では引き受けてもらえないことが多いです)
ところで、PRPの効果には限りがありますので、何度か注入することもあるかと思います。
でも、最初に注入した時にはしこりが出来なかったとしても、次に打つときにはシコリができてしまうことも、十分にありえます。
ですので、長期的に考えてPRPを注入するかどうか考えた方が無難かと思います。
また、数年後にはPRP以外のタルミやシワ改善法が開発されているかもしれないですので、できるだけPRPは使わずに、とりあえずの繋ぎとしてPRPを利用し、新しいタルミやシワ改善法にかけるというのもありかもです。(とりあえずの繋ぎとして僅かな回数使ったPRPでシコリが出来てしまったらアウトだったりするわけですが)
しこりが出来るかもしれないけどそれでもPRPを受けたい場合は、シコリ除去の費用を予め用意しておくと無難かもしれません。
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