ダイエット食材・押し麦
押し麦とは、真ん中に繊維の筋が入っている直径5mmほどの平べったい円盤状の麦です。
押し麦を炊くと、お米のように膨らみます。
(押し麦を炊くまでは、炊き上がりも平べったいかと思っていたのですが、実際に炊いてみると、お米のように丸く膨らみます)
炊き上がり後の食感はモチモチとしてやわらかく、麦独特のコクと風味が感じられます。
押し麦の成分
押し麦は「加工した大麦」の事を言います。
大麦は、昔から日本人が食べてきた雑穀です。
大麦そのものを調理することはとても難しいことです。
何故なら大麦は皮が硬く、火が通りにくく芯が残ってしまうからです。
そのため昔は、大麦を炊く前に大麦を一度下茹でしてから炊いたそうです。
(母の幼い頃には、押し麦に加工されていない大麦を食べていたそうです)
しかしその後、大麦を水で精白し、蒸しながらローラーでつぶすという方法で作られた「押し麦」が開発されると、大麦をそのまま食べるよりも、非常に美味しく大麦を食べられるため、押し麦は急速に広まっていきました。
食物繊維
押し麦には食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維の不足から、ファイバーのサプリを摂られる方もいらっしゃいますが、押し麦をご飯に混ぜて炊けば、ご飯を食べる際に食物繊維を摂取できます。
押し麦に含まれている食物繊維はインスリンの分泌を抑えるので、血糖値が急激に上昇することを防ぎ低インシュリンダイエットをされている方にはオススメの食材です。
押し麦の食物繊維は、サツマイモの4倍・お米の19倍・ごぼうの2倍含まれています。
β-グルカン
β-グルカンは、血中コレステロールや中性脂肪を下げる働きを持ち、胃の中に入ると水分を吸ってドロドロになり、脂質や糖質を包み込み一緒に小腸へ運ばれます。
包み込まれた糖質や脂質は小腸で吸収されること無く、そのまま排出されます。
また、β-グルカンは非常にゆっくりと小腸に下ってゆくため、小腸での糖の吸収スピードを抑えます。
そのため、急激に血糖値が上がるのを抑えるのです。
アミノペクチン
五穀(ヒエ・アワ・キビ・玄米)の中でも、押し麦のモチモチ感は強い方です。
このモチモチ感を出している成分は「アミノペクチン」という成分です。
このモチモチ感と適度な歯ごたえをいかし、最近ではミネストローネやスープなどの洋風の食べ物へのアレンジもされるようになってきました。
その他の栄養成分
また、ビタミンBも含まれています。
さらに、カリウムや鉄は2倍、カルシウムはお米の4倍も含まれています。
その他の大麦製品
丸麦・・・真ん中の繊維の筋にそって大麦を割ったもの
米粒麦・・・米粒型に形を削ったもの
白麦・・・丸麦をつぶしたもの
小麦と大麦
小麦はパンやうどんに使用される麦です。
一方、大麦は麦ご飯などに使われる麦です。
小麦はグルテンが含まれているため、生地の伸びがよく、パンやうどんとして利用できます。
一方、大麦は非常に吸水率がよく「アミノペクチン」が含まれているため、モチモチ感があり、ご飯として利用できます。
(大麦は生地の伸びが悪いので、パンやうどんとしては利用しにくい食材です)
広告