【何度か死にかけた】 母の糖尿病治療の話

2002年。
母の糖尿病の症状が悪化しました。
何と、Ha1cが9にまで上昇

当時のかかりつけの総合病院の内科のお医者さんは、食後にインシュリンの注射を打つことを強く勧めました。

でも、母はインシュリンの注射を打つのだけは絶対に嫌だと、インシュリンの注射を打つことを頑なに拒みました。

インシュリンの注射を使った方が膵臓の負担を減らし血糖値も楽に抑えられるので、インシュリンの注射の方が良いと内科のお医者さんに再三再四言われたのですが、母はどうしてもインシュリンの注射だけは嫌がったのでした。
(多くの人が、普通にインシュリンの注射を利用してるのに)


ダオニール使用開始

そこで、その内科のお医者さんは、仕方なく膵臓から出るインシュリンの量を増やし、血糖値を低下させる『 ダオニール 』と言うお薬を処方しました。



当初、その内科のお医者さんは、膵臓に負担のかかるそのお薬の処方はしたくなかったようでしたが、インシュリンの注射をしたがらない母をこのまま放置してしまうと糖尿病による腎不全や壊疽、それに失明などの危険があったので、仕方なくダオニールを処方したのでした。



最初、ダオニールは少量から処方され始めました。
そして、Ha1cの値が下がるまで、ダオニールの量をゆっくりと増やしていきました。

そして、ダオニールをある程度まで増量したところで、Ha1cを6以下に抑えることができるようになりましたので、これでやって行きましょうと言う話になりました。


Ha1c の経過

9以上(糖尿病治療開始)
→ 6以下(ダオニールを処方)


低血糖が頻発

ダオニールの量を増やしたあと、母は、度々低血糖の症状に悩まされることになりました。

その低血糖は病的な低血糖で、出先で意識を失いかけることもしばしばでした。

なので、できるだけお出かけや買い物などは一人で行かず、誰か(私や父)が付き添うことにしました。

その件について母が担当のお医者さんに言うと、ダオニールには副作用として低血糖があり、それは仕方の無いことだと言われました。

そして、もし低血糖になってしまった場合は、できるだけ早めにビスケットやブドウ糖などの血糖値が上がりやすい食べ物を摂り、血糖値を上げるように指示を受けました。

また、低血糖のまま放置してしまうと、ビスケットやブドウ糖を摂れないまま意識を失うことがあるので、低血糖が来そうだなと思ったら早めに食べておくことが必要だとも言われました。

母はその通りに行ったのですが、低血糖の症状はあまりにも酷く、意識を失いかけるほどの低血糖にたびたび見舞われました。

意識を失いかけるほどきつい低血糖が起きる時間帯はだいたい決まっており、昼食までの数時間後が一番低血糖が起きやすい時間帯でした。

その時間帯は、軽めな食事しかとらない朝食後な上に、ダオニールの効きも良い時間帯だったので、低血糖が起きやすかったようです。

ダオニールの飲み方で改善

2004年に入り、あまりにもダオニールによる低血糖の症状が酷いため、母は再度担当の内科のお医者さんに再度相談することにしました。

そして、母の方からダオニールを2分割し、1回に半分ずつ、朝晩と分けて飲んでもよいかどうか質問してみました。

すると、担当のお医者さんはそれでも良いと答えました。

ただし、それだと血糖値が上がってしまう場合があるので、様子を見ながらと言うことになりました。

結果は非常に良いものでした。

低血糖の症状は起きにくくなり、血糖値も6前後で安定しました。
お医者さんもこれには満足だったようで、以後は、これでいくことになりました。

その後、母が通院していた総合病院は倒産してしまいました。
当然、母を診察していたお医者さんともお別れです。

そこで、母は別の内科の病院を探したのでした。
見つけたのは近所の内科の個人病院です。

昔からやっている個人病院で、院長はかなりの高齢でした。

母が今現在飲んでいるお薬などについて報告すると、「それで上手く行っているようなので、そのままで行きましょう」と言う話になりました。


ジャヌビア登場、そして血糖値が急上昇

2004年の転院後、かかりつけの内科の病院の担当のお医者さんが、今までのおじいさんのお医者さんから若いお医者さんに変わりました。

当初は、今までの投薬の方法をそのまま続けていたのですが、しばらくすると、その新しいお医者さんから『 処方薬を新しいお薬に変えてみましょう 』と言う提案がありました。

何でも、その薬は新しい薬で、今まで飲んでいたダオニールよりも、低血糖が起きにくいお薬なのだと言うのです。

名前はジャヌビア
母はその提案を受け入れ、新しい薬を使うことに決めたのでした。



しかし、その後、母の血糖値は上昇し続けました。

血糖値の上昇が止まらないので、母が担当のそのお医者さんに相談した所、「 Ha1cが6前後であれば全く問題ない、キツイ糖尿病薬で抑えるよりもその方が良い 」と言われたので、母はそのままにしておきました。

でも、その後もHa1cはさらに上昇し続けました。
最終的にはHa1cは7.8まで上昇しました。

それでも、その内科のお医者さんはジャヌビアの投薬量は変えませんでした。
母も、お医者さんが特に問題視していないと言うことで放置していました。


Ha1c の経過

9以上(糖尿病治療開始)
→ 6以下(ダオニール処方)
→ 7.8(ジャヌビア処方)


蜂窩織炎が治りにくい原因は高血糖

母が手に怪我をしたあと、蜂窩織炎になり整形外科で治療を受けることになりました。

母は慌てて手術&入院をしたものの、蜂窩織炎はなかなか治りませんでした。



そこで急遽、入院先の病院の治療スタッフに内科のお医者さんも加わり、母の血糖値を調べてみたら、Ha1cは7.8あり、食後血糖値が200を超える日があることもわかりました。

入院先の内科のお医者さんが、母の飲んでいる薬を聞いたり、かかりつけの内科の病院でどのような治療を受けたのか尋ねました。

その結果、母は食後に追加でインシュリンの注射を打つことになりました。
(ジャヌビアは飲みつつ、インシュリンの注射を追加で打つ)

どうやら、現在飲んでいるジャヌビアの量では足りなかったようです。

食後のインシュリン注射を受けたあと、母の症状はかなり改善しました。
そして、その2週間後には退院することが出来ました。


病院を変えた

退院後、家族と相談した後で、母は内科の病院を変えることにしました。

新しい内科の病院のお医者さん曰く、「ジャヌビアが効果がないわけではないが、やはり量が少ないため、ジャヌビアの量を増やしましょう」と言うことでした。

そこで、とりあえずジャヌビアの量を倍にして、様子を見ることになりました。
すると、Ha1cが6.5〜6.9程度で安定するようになりました。


Ha1c の経過

9以上(糖尿病治療開始)
→ 6以下(ダオニール処方)
→ 7.8(ジャヌビア処方)
→ 6.5〜6.9で安定(ジャヌビアの処方を倍増)


そして、この程度のHa1cの値であれば高齢者でも予後がよく安定して生活できるので、ジャヌビアの量はこのままで行きましょうと言う話になったのでした。


新旧の糖尿病治療薬について

新しい内科の病院では、糖尿病治療薬について、とにかく丁寧に説明してもらえました。

過去に飲んでいたお薬(ダオニール)の話、今飲んでいるお薬(ジャヌビア)の話、その他の糖尿病のお薬の話など、色々と説明を受けることが出来ました。

その説明によると、過去に飲んでいたダオニールはかなり古いお薬で、膵臓からインシュリンを強制的に出させる系のお薬のようでした。



そのため、膵臓が痛めつけられやすいのが問題になっていたそうです。

また、インシュリンの出がキツイため、低血糖に悩む患者さんが多く、それも問題にあっていたようです。

でも、今は新しい糖尿病薬がたくさん出ているようで、ジャヌビアもそのうちの一つでした。


一方、ジャヌビアの方は、インシュリンが体内で分解されてしまうのを阻害するタイプの糖尿病治療薬で、膵臓の負担が少なく低血糖の起きにくい糖尿病薬のようです。



ちなみに、糖尿病薬には何タイプかあるらしく、ダオニールのような膵臓からのインシュリン量を増やすタイプのお薬もあれば、ジャヌビアのようにインシュリンが体内で分解されてしまうのを阻害するタイプのお薬もあるようです。

でも、ダオニールのような膵臓からインシュリンを出させるタイプのお薬でも、新しいお薬の場合、膵臓の負担が非常に少なく、低血糖もかなり起きにくくなっているようです。

なので、その内科のお医者さんから「その他のお薬も考えてみますか?」と提案されたのですが、母はとりあえずは今のままで良いと言いました。

2016年現在も、血糖値は6.5〜6.9程度で収まっています。


補足資料

ジャヌビアについての説明

ジャヌビア錠50mgの作用と効果について

血糖を一定に保つ働きをするインクレチンを分解する酵素を阻害することにより、血糖が高い時にインスリン分泌促進作用並びにグルカゴン濃度低下作用を増強し、血糖コントロールを改善します。

インクレチンとは?

食事を摂取したとき腸管(主に小腸)から血液中に分泌される消化管ホルモンの一種であり、食後に高くなった血糖値をコントロールするために、膵臓β細胞からのインスリン*分泌を増加させたり、膵臓α細胞からのグルカゴン**分泌を抑制したりします。

近年、インクレチンが血糖依存的に血糖値をコントロールする作用(血糖値を下げすぎない作用機序)に注目が集まっており、インクレチンを分解するDPP- 4を阻害する薬剤などが開発され、既存のいずれの血糖降下薬の作用機序とも異なる新しいアプローチで2型糖尿病患者さんにおける高血糖を改善できるのではないかと期待されています。

ダオニールについての説明

ダオニール

主に膵臓に作用しインスリン分泌を促進し、血糖降下作用を示します。
通常、インスリン非依存型糖尿病の治療に用いられます。


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